設計ブログvol.22「床材」

人間が日常で接する時間が多い部分は地面や床で、生活空間では

住宅内のフローリングが多いと思います。今回はその床材について

書いていきます。日本の住宅では靴を脱いでおり、床とは素足か、

靴下やスリッパを介して過ごすことが多いですが、ほぼ常に接して

いる部分になります。なので設計するときにも特に重要視して

「床材」を選択してもらえるようにしています。フローリングで

考えた場合、施工側(売り手)からすると傷がつかなくて、

経年変化がなく、メンテナンスの必要性がないものが問題の

発生も少なく、リスクが小さくて薦めやすくなると思います。

それがキレイに見えると住まい手(買い手)への最初の印象も良く

見せることができます。でもそれが本当に住まい手にとって

良いのかはしっかりと検討が必要です。まず傷がつきにくいもので

考えると硬いものとなります。硬いと基本的には頑丈で良い面も

多いありますが、熱伝導率が大きくなる傾向になるため、体温の

流れが多くなり、冬場などは特に冷たく感じます。また足腰への負担も

大きくなります。経年変化のないもの、フローリングだと合板系の

イメージで、無垢に比べて風合いがないものが多くなる印象です。

キレイものは光沢があることが多いのですが、傷がついた時は、

その分目立ってしまい、気になるという方が多いかなと感じます。

マットな質感のものは傷が目立ちにくく、無垢材の場合は不思議と

素材の「味」として付き合い、愛着を感じることも多いように思います。

何が良い、何が悪いということはないので、最終は好みで選択する

形で良いと思いますが、メリットやデメリットなど見た目だけでなく

素材の特徴も知っての選択が特に必要な部分だと考えます。

個人的な好みで話すると、「床材」のフローリングは硬すぎず、

家具やペット、小さな子供の有無にもよりますが、柔らかすぎない

柔らかめの無垢材が、床暖なしでも冬は冷たくなくて味もでて、

良いなと感じます。無垢だと万が一、傷がついても直せる方法も

いろいろあり、そういうのも楽しめるとより住まいを大切に思えます。

フローリング以外にも、音や足触りなどに有効な素材もあるので、

部屋の用途によって変えていくのも楽しいです。

当事務所の打合せではサンプルを触ったり、着色したり、他の材料と

並べたりして最終決定することが多いです。住まい計画されるときは

「床材」選び入念に検討してください(*^_^*)

 

設計ブログvol.21「透湿防水シート」

久々の設計ブログ(*^_^*)

専門学校で学生に考える力を養ってもらえるように

実務での自分が感じた疑問とそれに対する対応についても

少し混ぜながら講義をしています。その中からこれから

住宅の新築工事をする方にも知ってもらいたい内容について

ブログにしたいと思います。

今回は、外壁の「透湿防水シート」ついてです。外壁は

1次防水として外壁の仕上材(塗り壁やサイディング等)が

雨や風を防いでいますが万が一、目地や通気の隙間から

水が入った場合も2次防水の透湿防水シートが更に内部への

侵入をしないように基本的には施工されています。

現在は、外側から外壁の仕上材、通気層、透湿防水シートの

順に工事されているのが一般的な形だと思います。

この透湿防水シートの役割は外からの雨水は防ぐことの他に

壁内部の湿気を通気層側に排出することなのですが、

多くの現場では透湿防水シートの室内側に構造用合板が

張られています。湿気を通すシートが施工されているにも

関わらず、そのすぐ内側で接着剤によって何層ものベニアを

つけた板がある状態になっているということです。

当然、ボンドによって湿気はかなり通りにくい(個人的には

ほぼ透湿性能はないと思っています。)ものとなっています。

構造用合板が施工されている理由は、構造的な強度が取りやすい、

吹付断熱やブローで吹込断熱を施工するための下地として

張っているなどです。構造用合板を施工するのであれば、

透湿の対策を他の方法で本来すべきなのですが、実際は透湿性能を

無視しているところが多いように思います。外への透湿が

少ないと内部結露による断熱性能の著しい低下や濡れることによる

木材の腐りや劣化のリスクが高くなります。見えない部分であるため、

気付きにくい箇所ということもあるのか、合板による透湿性能の

悪さで問題になっているという話はあまり聞かないのですが、

個人的には透湿防水シートと透湿性能が低いものを組み合わせることに

とても違和感を感じるため、当事務所は構造用合板を外壁に張ることは

ほぼありません。どうしても必要な場合は対策して施工をすると

いうことも検討するかもしれないですが、これまででそこまで

必要になるということもなかったので、まずないかなと思います(^^ゞ

外壁構造用合板を使用していないので、工事コストも少なく提案でき、

木材価格の高騰したときもそれらのコストアップがなく、ダメージが

少なく済んだのも良かったです。

意外と建築の設計や施工に携わっている人間も気付いてないことが

多い部分なので疑問に感じたことは聞いてたり、考えてみることが

大切だと、学生達にも伝えています。

 

設計ブログvol.20「できるできない」

建築をしているとクライアントから「こんなことは

できますか?」と聞かれることが多いのですが、

「基本的には想像できることならできると思います。」と

応えるようにしています。できないことはとしては

「法律的にNGとなること」「どこでもドアみたいに

現代の技術ではまだ確立されていないもの」ですが、

そうでなければ建築で対応可能だと私は考えています。

あとは「コスト面ですごく高くなるようなこと」や

「メリットデメリット」での判断になってくるので、

そこがクリアできれば問題ないのです。業界的にも

安易に「できない」や「問題がある」等と伝えて、

その理由は曖昧な説明をしている会社さんもあるようですが、

「できない」にはしっかり、その説明が必要だと思います。

例えば「大きさが入らないからできない」ということが

あれば、「入る大きさにすれば、できる」に変わり、

入る大きさにしたことで問題がでれば、そこをクリアするには

どうするか、どうしても回避できない場合はどちらを

取るかという、選択があって当然なのです。「できる」に

しても、そこに対する「懸念される事項」や「デメリット」も

検討をしなければいけないのも同じです。この辺りは

設計者が知識を持っているか知識を持っている仲間が

いるか、調べられる能力があるかが重要となるので、

面談のときに「できないことってありますか?」という質問をして、

設計者選びの判断材料にしても良いかもしれません。

個人的には理由もなく安易に「できない」「問題がある」と

いう方はあまり信頼をしないようにしています。

 

設計ブログでは、当事務所の設計に考え方と

これから住宅の計画をされる方のために

建築業界でも数少ない設計と施工の両方を

経験した一級建築士による役立つ情報を

不定期で掲載しております。

※右側のカテゴリー最上段「01設計ブログ」

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是非住まいづくりにご活用ください。

 

設計ブログvol.19「住宅ローン」

マイホームを計画するときに多くの方が「住宅ローン」を

活用されるのですが、こういうところも覚えておく方が良いと

思うことを4点書きたいと思います。ひとつ目は建物の

計画がなく土地の購入の利用だけでは、基本的に「住宅ローン」は

使用することできません。なので、ほとんどの場合、金融機関からは

計画プランや工事見積書の提出が必須項目となっています。

ふたつ目は金融機関によって、利率が違うのはもちろんですが、

それぞれで金利優遇も存在するため、店舗や場合によっては

担当者によっても金利が変わってくることがあります。

また、同じように金融機関、店舗、担当者によって、ローンが通る、

通らないが出てくる場合もあります。みっつ目は金融機関の商品で

あるため、それぞれの「住宅ローン」は内容に大きな違いがあります。

保証料はもちろん、繰り上げ返済時の手数料や細かな部分での違いが

ありますので、自分自身にあった必要なローンを見極めることが重要です。

金利だけを見て決めると、実際の返済総額は金利が高い方が少なるなる

ケースもあるため、損をしてしまうかもしれません。

よっつ目は金利が下がったり、国や市町村から補助金があるものや

フラット35などはそこが求める仕様となっていれば、良いのですが

基本的には性能をあげれば、あげるほど工事費用は増加します。

自分自身に必要なものかどうかはしっかりと専門家に相談して、

メリットとデメリットを知った上で選択することをおすすめします。

どの部分もなかなか自分では調べられなかったり、時間がとれなかったりで

わからない場合は、設計事務所に聞いてみると道が見えてくることも

多いと思います。「住宅ローン」に必要なプランを進めながら、

そのあたりも相談しながら、考えるのもひとつの方法として

頭の片隅にでも置いておいてください(*^_^*)

設計ブログも今日でちょうど1年となりました。20日に1度のペースで

掲載をしてきましたが、これからは不定期での投稿となります。

また、お伝えしたいことがでてきたら、ブログ記事を増やしていきたいと

思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

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設計ブログvol.18「設計事務所の仕事」

「設計事務所の仕事」の中でわかりやすいものは設計のデザインや

プランがあり、次に設計監理(工事チェック)といった感じでしょうか。

そして、以前設計ブログでも書いた予算調整などが見えにくいところで

あります。メリットは上記の中でもいろいろあり、もちろんデメリットも

様々あると思いますが、「設計事務所の仕事」のひとつでメリットとして

感じにくいものがあります。それが「計画から完成するまで変わらない」と

いうことです。工務店さんやハウスメーカーさんは、営業、設計、工事、

メンテナンスと担当者が変わり、その都度に引継ぎができておらず、

通じていない内容があることが多く、そういったところでトラブルに

なるといったケースもよく聞きます。設計事務所では基本的には

担当者は変わらず1つのプロジェクトを最初から最後まで担当します。

責任が大きく、クライアントと過ごす時間も長く持てて、しっかり

意志疎通をしながら進めるため、問題発生も必然と少なくなります。

普通に進めば気づきにくいところですが、一番長くクライアントの

傍にいる味方のように感じていただければと思います(^^ゞ

余談となりますが、設計事務所は「最初から最後まで関りを持つ人」

ですが、現場監督は「唯一ほぼすべての人と関りを持つ人」です。

クライアント、会社(工務店)、職人さん、設計者、近隣の方など

たくさんの人と関わるといったことが、意外と気付かない

「現場監督の仕事」です。

 

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設計ブログvol.17 「DIY」

当事務所では「DIY」を行う場合、レクチャーなども含めた

サポートを行っております。目的としては工事費の減額もありますが、

作業することでより住まいに愛着を感じられるようになることや

暮らし始めてからのちょっとしたメンテナンスを自分で行えるように

なれることも含まれています。塗装の場合は、塗料やはけによっても

作業のしやすさ、仕上り具合が変わってきますので、基本的に

「DIY」が行いやすい材料を選定できるように提案もさせて

いただいてます。左官やモザイクタイル張などを「DIY」して

いただいたこともありますが、作業難易度や減額になる費用なども

考慮しながら、「DIY」が可能なのか、工務店さんに

依頼するのかを検討して進められるようにもしています。

「DIY」作業は大変ですが、なかなかできる機会も少ない

チャンスと考えて、何事も楽しんでみるというのも住まいづくりの

醍醐味だと思います。まずは気軽にご相談ください。

 

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設計ブログvol.16 「ファーストプラン」

当事務所では設計者の建築の考え方、設計力、人柄、

信頼性、あなたとの相性等を確認していただいた上で

安心してご判断いただけるように、最初のプラン提案

「ファーストプラン」までを無料としています。

土地を購入するとき、多くの方が金融機関の住宅ローンを

利用されるのですが、住宅ローンを使うには基本的に

建物の計画と合わせて、土地を購入する場合に限られます。

その時にプランが必要となりますし、まずどんな住まいを

建てることが可能なのかが、わからないと土地を選ぶのも

難しいと感じる方も多いと思います。プラス、そのプランを

計画した場合の費用と合わせて、住宅ローンが通るのかの

審査にも関わってくるため、設計契約を結んでから、

ローンが通らなかったら、どうしようと悩む方もいるかも

しれません。そういう悩み事も「ファーストプラン」を

提案するまでの過程で、ご相談にのらせてもらってます。

ファーストプラン前のヒアリングで、設計事務所で計画を

進めることが合わない方やおすすめできない方には

より良い方法を提案することもあり、実際「ファースト

プラン」まで進まずに無料相談のみで終わるケースもあります。

当事務所では、後悔しない住まいづくりができるように

ご案内することを最重要としており、最初に一緒に

考えさせていただくようにしていて、実はそういった活動を

している設計事務所も多くあります。

イメージで設計事務所はなんとなく敷居が高いと

感じられている方もまだまだたくさんおられますが、

少し勇気を出して、まずは気軽に相談してみると

意外な角度から、良い道が開けてくることもあります。

会社組織だと基本的に営業活動が入るため、私の相談先の

おすすめは個人事務所です。その中で、しっかりどんな

ところでもそれぞれのメリット、デメリットを話しできる

担当なら信頼もできると思います。注意する点としては、

他のところをけなす担当者は経験上あまり信用をしない方が

良いと思ってます。設計事務所も一部の建築家や、噂話から

よく一括りにされて、けなす方がいるのですが、よくよく

聞くとなにも知らないというパターンが結構多いです。

昨今はネット等で情報も溢れかえっていますが、こちらも

偽の情報やレビューに騙されると言った話もよく聞くので、

高い買い物の住まいはしっかり自分の目と耳と感性で

確認して、しっかり検討をしましょう(*^_^*)

 

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設計ブログvol.15 「設計監理費について」

設計事務所に設計監理を依頼する場合、その事務所の

施工事例やプレゼン内容、担当者との相性を見て、

その後、設計監理契約を結ぶということが多いと思います。

設計監理契約の内容としては、「調査・企画業務」

「基本設計業務」「実施設計業務」「監理業務」が

主な業務内容で場合によって「その他の業務」という

ものが入ってきます。細かな内容については

また別の設計ブログで書きたいと思いますが、

その業務の対価として、委託者が設計事務所へ

支払う報酬が「設計監理費」となります。

「設計監理費」は国土交通省より「設計、監理等に

係る業務報酬基準」として経験年数や難易度によって

示されているものもありますが、それぞれの事務所で

設定されていることも多く、当事務所も独自の

設計監理費としています。ちなみに国土交通省の

業務報酬基準で算出すると当事務所で決めている費用より、

ほとんどのケースでより高額になってしまいます(^^;

設計事務所の「設計監理費」の算出方法として、

周囲に聞いた感じでは工事請負金額の何%という形を

とられている設計事務所が多いと思うのですが、

当事務所では余程の高額計画でない限り、施工床面積に

よって、費用を算出する方法を採用しています。

大きな理由としては、2つあり、1つは減額案を

がんばればがんばるほど、設計監理費が少なくなる形だと、

クライアントからの信頼は得られないと感じたためです。

もちろん%でされている方の中には、なにかしらの

ルールを入れて、そうならないようにしている方も

いるのですが、設計監理契約をする場合は、後から問題に

ならないように、そのところは事前に確認をしておくことを

おすすめします。もう1つは、単純に高価なフローリングを

使用する場合も、お手頃価格のフローリングを使用する場合も

設計としての作業は、それほど大きく変わらないでしょうと

いうところもです(^^ゞ

あと、あたりまえのことなのですが、設計事務所によって

「設計監理費」に含まれている仕事内容も様々です。

契約時に重要事項説明書にて、成果品等の説明は受けると

思いますが、文字だと内容もわかりづらいので、その部分も

これまでの資料を見せてもらって、チェックしておくのが

良いです。図面を書く枚数や密度なども設計事務所によって

まったく違います。しっかり打合せを行って決定できたか

どうかや費用を確認しながら仕様決定できたかなどは

最終的な満足度にも影響すると思います。完成する建物も

重要ですが、やっぱりプロセスも大切です。

「設計監理費」を、この金額だったら適正と感じるか、

こんなにしてもらって、この金額なら安いと感じるか、

これだけしかしてないのに、この金額は高いと感じるか、

なので単純に金額の安いところという決め方だと後悔する

可能性もあります。しっかり内容を見極めて選ぶことも

重要なので、このあたりを参考にしていただければと思います。

 

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設計ブログvol.14 「見積書と減額案」

理想の住まいを計画するときに希望をすべて

実現できると一番良いのですが、現実は予算との

兼ね合いもあり、難しいことが多いと思います。

その時にどのように素材や間取りを選択したかが、

後悔しない納得した住まいづくりを左右する

重要なところです。当事務所では基本的に

まずは予算から先に大枠を外れている箇所を除いて、

希望内容をできる限り含めた案を作成しています。

なので、当然最初の概算見積書ではほとんどの場合、

予算オーバーした金額で提出されることが

ほとんどです。ただ、なぜか最初から金額を抑えた

計画をしてもオーバーすることも多いですが(^^;

提出された概算見積書や本見積書の内容を建築を

生業としていない方が見ても、わからない項目が

多いと思います。設計者ではまず書いている

材料が必要なのか不要なのかの確認と判断をし、

内容を正当なものに直してもらいます。

工務店さんによってはそこの標準仕様が残って

いたり、一般的に良く使われるものが、

必要ないケースでも入っていることもあり、

知識がない設計者だとたくさんの見落としが

でてくることもあり得ます。見積書が提出されると、

この仕様の場合、この金額というところが明確と

なるため、希望と金額の条件が見合うのかという

判断ができる状況となります。そこをわかりやすく

まとめることで、仕様を変更するといくら減額する

ことが可能や中止しても大丈夫なところの場合は、

その選択も可能となります。

100万円かけてもしたいことなのか、

100万円かかるならいらないものなのか、

それが仕様を変えて50万円ならしたいか、

仕様が変わるならやめておこうと考えるか、

を決められる形をつくるといった感じです。

タンクレストイレ1つにしても、価格差は

1台10万円以上違う商品もあるので、

どこをこだわるか、どこに費用をかけるかの

判断もしやすくなると思います。減額案では、

しっかりがんばった分は予算に近づくので、

最初は数百万の減額は無理だと諦めていた人も

当事務所ではすべての方がこれまで納得した形で

計画を進められています(^^ゞ

 

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設計ブログvol.13 「建築条件付き土地とは」

前回の設計ブログでもでてきた「建築条件付き土地」ですが

一言でに説明すると、「一定期間内に売主が指定した施工業者と

建築請負契約を結ぶことを条件に販売している土地」です。

言い方が悪いかもしれないですが、「この土地を買いたいなら、

指定の施工業者で家を建てる約束をしないと売りません」と

いうことです。施工業者を選べないことで、条件なしの土地に

比べてトラブルが多いみたいです。土地を安く見せて、

魅力的に見せる販売方法で、土地と建物を合わせた大きな

金額に対する利益を得ることができるため、土地単体で

販売するよりも利益があがり、売主としてはメリットが

高くなります。買主としては、施工業者を選べないため、

希望内容によっては対応してもらえなかったり、オプションでの

対応費として、高額な手数料などがかかる可能性もあります。

また施工業者=設計者となることが多く、プランでの制約や

十分な検討時間をもらえないこともあります。工事監理に

関しても設計と施工が同一会社であるために機能していない

場合も存在し、第三者の検査も基本的には施工業者からの

委託で対応しているため、簡易な内容となることもあり、

注意が必要です。営業方法で「自由設計なのでご希望通りに

できます。」や「間取りはなんとかなります。」と言われる

みたいなのですが、設計という技術職はセンスと知識が

なければ、対応はできなく、担当の能力によるため、

なんとかなることはありません。ですが、土地によっては、

相応の費用を支払うと建築条件をはずしてもらえることもあり、

長期間売れ残っていたり、交渉を上手に進めると、

追加金額も少なくていけるケースや場合によっては

追加なしで購入できることもあるため、気に入った土地が

建築条件付きの場合であっても、まずは最初から諦めずに

粘り強い交渉をしてみることをおすすめいたします。

 

設計ブログvol.12 「土地探し」

住まいづくりの計画ではじめの一歩として

始めることが多いのが「土地探し」です。

当事務所でも何度か土地探しからお手伝いを

させていただたことがあり、最終的にどのように

決定されるかは、みなさんその場所に行ってみて、

ここかなと感じることが少なからずあるみたいです。

その前段階で土地を選ぶ方法としておすすめなのが、

「絶対条件以外の希望内容を箇条書きにして、

優先順位をつける」です。なかなか希望内容を

すべて満たす土地というのは巡り合えなかったり、

価格が高すぎたりが多いので、条件として順位を

決めておくと見つけやすくなります。

その他、気を付けておくべきことはたくさん存在し、

「隣地との境界線が確定しているか」「隣地からまたは

隣地へ越境しているものはないか」「越境物がある場合、

覚書等を交わしているか」「水道メーターの大きさは?」

「水道分担金は必要になるか」「用途地域や法的な

規制がないか」「近隣に問題はないか」「日当たりや

景観等の条件は?」「建築条件付きか」などさまざまです。

当事務所ではそのような条件チェックを行ったり、

購入前にファーストプランのプレゼンをして、

新居のイメージができる状態で検討してもらうようにの

サポートもしてます。また建築条件を外せるかの確認、

土地の金額交渉などのアドバイスも可能ですので、

住まいの計画を考え始めたら、気軽にご相談ください(^-^)

 

設計ブログvol.11 「設計ルール」

他の事務所ではあるのかわかりませんが、

当事務所では特別な理由がない限りは独自の

設計ルールの規制を設けてプランを行うように

しています。それは「使い勝手」「住みやすさ」

「安全性」「快適性」に関わる大きな要素となる

部分だと考えるからです。主なルールとしては

「内部の階段の蹴上(段差)は200㎜以下、踏面

(一段の奥行は227.5㎜以上)」「階段で1コマ

(芯々910㎜角)で2段、3段の分割をしない。

※2コマで5段の分割等登り降りしやすい

ものはOK」「内部の扉は収納部分以外、引戸」

「扉同士が開閉で干渉しないようにする。」

「便座の前のスペースは500㎜以上確保」と

いった感じです。他にも細々とこれまでの

経験から自分なりの決まりをつくっています。

建築基準法は最低限守るべきものなので、

法的にOKでも、生活がしやすくなければ

毎日が快適に感じられないため、ちょっとした

ことの積み重ねはとても重要な部分です。

 

設計ブログvol.10 「設計者とは」

ハウスメーカーや工務店、設計事務所のどこへ

住まいづくりを依頼する場合でもまず「設計者」が

プランを作成する必要となります。病院で考えると

恐らく「主治医」にあたるのかなと思います。

病院と違うのは、高価な設備がある等が関係なく、

技術や知識、考え方が違うといったところでしょうか。

大きなところやたくさん人が在籍しているところでは

担当者を選ぶことができませんが、個人でしている

ところは個人=担当となります。そう実は「設計者」を

選べる可能性が高いのは設計事務所だけなのです。

依頼先を「病院」や「会社」で選ぶのか、「主治医」や

「設計者」で選ぶのかという感じに近いと思います。

個人的には住まいづくりは一緒にする人との相性が

一番大切と考えています。どのように「設計者」を

選ぶか住まいづくりでの最初の重要な部分なので

公開の内容にしっかり検討することをおすすめします。

 

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設計ブログvol.9 「ライフプラン」

みなさん「ライフプラン」ってご存知ですか?

「ライフプラン」とは将来においての長期の資金計画と

考えていただければ良いと思います。給料がいくらあって、

そこから生活費(食費や光熱費など)が年間いくら必要で、

帰省や家族旅行、車の買い替えが何年に1回くらいでと

いうことを考慮して、老後にかかる費用をキチンと

残せるかをシミュレーションし、検討するものです。

中でも大きなウエイトを占めるのが、住宅の費用なので

しっかりと掛けることができる費用を算出して

計画することが大切で、「ライフプラン」を行うことで

安心して住まいづくりを進めることができます。

また「ライフプラン」を受けるのは基本的には

無料になります。なぜ無料なのかというと、

もともと「ライフプラン」は保険会社の営業ツールで

保険勧誘のために使用され、それによって保険の加入へ

導くものだからです。なので、「ライフプラン」受ける際は

保険屋さんからの営業が伴います。

そこからしつこい営業等があるのでは?と気になる方も

いるかもしれませんし、実際にそういう保険屋さんも

いてるとは思います。ただ当事務所で長年担当して

もらっている方はそういったことをしませんので、

ご安心ください。「ライフプラン」を受けられる方には

いつも「保険の営業は伴いますが、加入しなくて

全然大丈夫」ということ、逆に「無料で詳しく保険の

ことも教えてもらえる」と考えると、とても勉強に

なることも伝えてます。また、そのことを保険の

担当者も理解してくれています。個人的には住まいを

ご計画される際に「ライフプラン」を受けておくのは

おすすめではありますが、受けないのも自由なので

強制をすることはありません。こういうのもあると

いうことを知っていることが一番大切で、

知らないことで後悔をしないようにしておくには

いろんなチョイスができることが重要だと考えます。

 

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設計ブログvol.8 「良い設計事務所の選び方」

住まいづくりをする時に「良い設計事務所って

どう見つけるの?どう見分けるの?」と思う方、

結構多いのではないでしょうか。設計事務所を

営んでいる私が言うのもなんですが、残念ながら

問題のある設計事務所が存在することは私も

いくつか聞いたことがあります。そういった

ところが業界のイメージを悪くしているので、

本当に腹立たしい思いをしています。

そういった問題のあるところを見分ける方法は

難しいのですが、工務店に勤めていた経験と

現場の職人さんや付き合いのある業者さん、

事務所仲間、実際に当事務所とは別の事務所で

住まいを建てた方のお話などから、いくつか

良い事務所の可能性が高いだろうと判断できる

ポイントを記載したいと思います。是非、設計

事務所選びの際に質問して確認してみてください。

注:たまにあてはまらない建築家もおりますので、

あくまで個人的な見解です。

 

①決まった構造事務所がある。

②3件以上同じ工務店で施工した計画がある。

③減額案・VE案やコストコントロールの対応が

しっかりしている。

④プロフィール写真と実際が違いすぎる場合は

注意が必要。

⑤案内できる建築事例がある。

⑥現場監理がしっかりしている。

①は問題がある場合、構造事務所が仕事を

受けてくれないため、ころころ構造事務所が

変わります。②も①と同じ理由です。

良い事務所だと慣れた工務店さんがいます。

工務店さんも良い事務所の物件は問題が

少ないので仕事を受けたいと思います。

また問題が少ないと費用的にも安く仕事を

請け負ってもらえる可能性もあがります。

③は結構、不得手な事務所も多く、コスト面は

特に後々問題が大きくなるケースもあり、

表面的にあまり見えない部分の仕事のため、

どういった風に進めるのか事前の確認を

お勧めします。④は個人的な経験で写真と

実物が違いすぎる方は問題があることが

多いと感じてます(^^; ⑤は案内できる=

クライアントと良好な関係を築けているが

成り立つと思います。完成見学会を行えると

いうのも、最終段階までしっかりと仕事が

できていないと了解を得るのは難しいと

考えることができます。⑥ですが、こちらは

設計監理契約前に重要事項として説明が

必要な項目になり、どれくらいのペースで

現場監理をしているかは建物の品質にもかなり

影響するところなので、早めに確認するように

してください。プランだけに目が行きがちですが、

プランはある意味できて当然なので、その他の

ところもしっかりチェックして設計事務所選びの

ポイントとして検討してみてください。

 

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