ここ数年で良く耳にする言葉となった「ローコスト住宅」
私はいろんな意味で使われているように感じています。
ただ単に価格が安い住宅を指すこともあり、それを求める
のであれば低価格の既製品を使用して、飾り棚や後から
家具等で対応できる部分を削りに削って間仕切りや扉を
少なくして、最低限の内容で作るという方法になると思います。
感覚的には土地以外をすべて含めて2000万円未満になる
住宅といったあたりがローコストの平均的なイメージに
なるのかなと思ってます。ただ個人的には「こだわるところは
こだわりたいのだけど、なるべく安く建てたいです。」
という希望の方が多いのではないでしょうか。
言葉で「ローコスト」を使用してしまうといろんな希望をしたり、
こだわる部分と相反してしまうので、設計者や施工者側から見ると
「ローコスト」であれば厳しいと見られてしまうことがあり、
実は注意が必要です。うまく依頼先と相談し、安くできる方法を
模索して、費用と希望のバランスを取りながら適正価格で納得いく
進め方ができるかが重要なので、「ローコスト」にしていける
ノウハウがあるかが重要なのです。そのノウハウとなるのは
「減額案やVE案」を提案できるかというところになり、
ここが苦手という事務所も実際は少なくありません。
「減額案やVE案」はデザインや間取りを作ることとはまた別の
設計者にとっての腕の見せどころなのですが、大事な部分で
あるにもかかわらず地味なところなので、結構裏に隠れて
しまっています。なかなか見えない部分なので設計事務所を
選ぶ際にそこで判断することは難しいですが、単に予算が
ないからできませんではなく、説明を受けてするかしないかの
判断ができることや予算内にしようと思ったら、どうすれば
可能なのかの引き出しをたくさん持っていると感じられる人
なのかがポイントになると思います。今後また「減額案」や
「良い設計事務所を選ぶポイント」についても設計ブログで
書いていきたいと考えています。
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