設計ブログvol.3 「バリアフリー」

「バリアフリー」はほとんどの方が知っている言葉に

なりましたが、実際の意味はまだ良く理解されて

いないことも多いです。「バリアフリー」とは

高齢者や身体障碍者が使いやすいようにされたものの

ことを言います。一般的には床に段差を無くすこと

として理解されている方も多いと思います。

ただ対象が高齢者と身体障碍者なので、逆に若くて

元気な方にとっては最も使いやすいから外れた形に

なることもあると思います。住宅を計画するにあたって、

法的にはバリアフリーとされませんが、私は和室の場合、

小上がり(腰かけるくらいの低めの段差)を提案する

ことが多いです。和室は座敷で床面に座る仕様となり、

床面へ座るや床面から立ち上がるという動作が必要で、

それは高齢者にとっては結構しんどい動きとなります。

小上がりがあることでそこに一旦座って移動、

立ち上がるときもそこに腰かけてから立つという

動作の方が楽になると思います。またリビングと続きで

フラットな天井とした場合、バリアフリーだと天井高が

床に座る和室だと高すぎて落ち着かない空間になるため、

小上がり分あげることで、落ち着きのある空間を

作れることが主な理由です。段差は空間を楽しくする

効果や視覚的に広く見せる効果もあり、家事の合間に

休憩できる場にもなり、たくさんの来客時には座る

場所になったり、またまた子供の遊び場になったりと

いろいろな活用ができます。デメリット部分はお掃除

ロボットが使えなかったり、掃除がフラットより多少

しにくい、登り降りでフラットより疲れる?等が

あります。総合してことは「バリアフリー」で

なくても認識しやすい段差等は「バリアフリー」に

なるのではと個人的には思っています。

「バリアフリー」とは思想的に違いがありますが、

「ユニバーサルデザイン」という言葉があります。

こちらは「誰もが使いやすいようにすること」と

いう意味で使われます。当事務所では室内部分は

基本的に収納部以外はほぼ引戸で提案するように

しており、その引戸はユニバーサルデザインと

することが多いです。設計者としてユニバーサル

デザインはできるだけ取り入れて行けるように

心がけて計画をしたいと考えてます(^^ゞ

 

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